2.ワイン作りとそのワインについて

エティエンヌは80年代のワインはエレガントで調和が取れたワインだか60-70年台のワインの力強さがないと感じていました。樹齢も高く、収量も抑えているにもかかわらず、結果が出せていないと感じていました。積年の化学肥料の過剰投与で土壌のバランスが崩れ、マグネシュウムの摂取が充分にできず、光合成が不足していると考えるようになりました。栽培をバイオ的に行い、栽培密度をあげて、剪定を徹底しました。彼はグリーン摘み取りには懐疑的で、セーニュや、摘み取り後の水分を減らすための乾燥を取り入れています。、

そういう中でガイ･アッカドと知り合い、共鳴し、87年-91年の間顧問契約を結び、いわゆるアッカド方式の醸造を行いました。二酸化硫黄を投与しての7日間のコールド・マセレーションの後発酵させ、その後比較的低温のマセレーションを続け、皮のタンニンや色素を完全に抽出します。新樽は本来のアロマを消すとしてその割合は5%以下に抑えています。

ジーン・グリボット(Jean Grivot)

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彼は27年にニュイ・サン・ジョルジュにいた遠戚にあたるエミール・グリボットの娘マドレーヌと結婚し、彼女の持参したプルリールとロンシエールの畑を手に入れました。かれの息子ジーン（Ｊｅａｎ）は28年に生まれ、父と同じくデイジョン大学を卒業し、ジエイヤーと結婚し、シャンボール、ボーヌ・ロマネ、エシェゾーを相続しました。84年にはリシュブールを購入することに成功しました。

40区画以上に細分化された畑を所有しますが、いずれも一等地にあり、高い樹齢を誇っています。ニュイの3つのプレミアクリュでは、ブードは樹齢75年、プルーリーは60年（半分は93年に植え替え）、ロンシエールは45年です。ボーヌ･ロマネの6箇所も平均30-50年の樹齢です。

グリボット一族はジュラの出身で、はじめニュイ・サン・ジョルジュに移住し、葡萄を含む各種の作物を栽培していました。分家の一部がボーヌ・ロマネに進出し、次第に葡萄の栽培に特化していきました。1919年にガストン・グリボットは手持ちの畑を整理売却し、クロ・ドゥ・ブージョの重要な部分を手に入れました。彼はデイジョン大学でワインの学位を取得した最初の1人でした。

ジーンの息子エティエンヌ（Ｅｔｉｅｎｎｅ）は59年に生まれ、ワイン学の学習をした後、フランスやカリホルニアで修業をした後帰国し、シモン・ビーズの娘マリールと結婚し、82年から父を手伝うようになりました。

1.クリマについて

13.2ｈａの畑を有するボーヌ･ロマネで最良のドメーヌの一つといわれています。戦前からドメーヌ詰めのワインを売っていた先駆者でもあります。

ラッキングはブルゴーニュでは極力減らす方向ですが、彼はしっかりしたワインなら心配要らないとして5-6回行います。翌々年の秋に軽くフィルターを通して壜詰めされます。

いわゆるアッカド方式のワインの評価はまだ定かではありませんが、若いうちは飲めたものではないと言うことです。しかし熟成が進むに従い、力強い色と香りを発揮するようになり、支持者も増えています。

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