畑（Ｔｅｒｏｉｒ）の中では、ブードット、サンジョルジュ、カイユ、ボークランが第一級と考えられています。これらの畑はグラン･クリュに匹敵するワインだという人もいますが、泥臭く洗練さに欠け、プレミア･クリュで妥当だという評論家もいます。


作り手では、ニュイ・サンジョルジュに本拠を置く中では、アンリー･グージュ、フエブリー、グリボット、ロベール・シェビヨンといったところが一流どころです。

ニュイの北部の畑は地図を見ても分かりますようにボーヌ･ロマネに隣接していますので、ボーヌロマネの有力な作り手が良い畑を押さえています。

メオ・カムゼ、ティボー・リジエ・ベルエアーなどです。ルロワとプリュール・ロシュはＤＲＣ（ロマネコンティの経営主体）の共同経営者の一族です。ロシュ自身は自分の畑を持つとともに共同経営に当っています。

私のニュイ･サンジョルジュ･ワインのコレクションをご紹介します。2000年に初めてボーヌへ足を踏み入れて買い集め始めました。はじめはどこへ行ったら良いワインが買えるか分からず、うろうろしましたが、3回目くらいから良いものが買えるようになりました。人気のあるものや稀少のものは売り出されて直ぐ市場から消えてしまうので、買い付けのタイミングが大切ということも分かりました。

参考までに、購入時の現地価格を記載しておきますが、この10年間に渉って買っているために、現時点の価格ではありませんし、人気の無い商品（ドメーヌ、ビンテージが）や割高なもの以外は通常ビンテージ年から2年で市場から姿を消しますので、今その値段で買えるわけではありません。見て頂きたいのは、テロワー（畑の場所）、ドメーヌ（作り手）、ビンテイジ（年度）の優劣による値段の差です。

ニュイのプレミア･クリュは収穫8年後が一般的な飲み頃と言われています。従って今飲めるのは2002年以前の物です。通常幾らでも買える場合は6本買ってきて、何本かは味見はしてみてはありますが、中には1本とか3本しか売ってくれないものもあります。そんなことで、買ってもまだ味を見ていないものも多く、味については余り偉そうなことは言えません。
しかしながら、２００２年のものからはストラクチャーがはっきりしてきたなと感じます。
経験的にはやはりサン・ジョルジュが好みにあうので。最近はもっぱら買い込んでいます。

価格の一覧を見て直ぐ気がつくのは、ルロワの3本がコミュニティ･ワインのリュウディットであるにもかかわらず、上位のプレミウ・クリュのものよりも高いということです。確かに良いワインで、フアンも多いですが、｢いやになるほど高い。」という人もいます。この値段はバーゲンで手に入れたもので、通常はこれより2割くらい高い値がついています。面積あたりの収量を1/3に抑えていますので、経済的には止む終えないのでしょう。

もう一つの価格面の傾向ですが、2002年、2003年ものがそれ以前のものに比べて値上がりが激しいことです。2000年と2001年が作柄にばらつきがあった後、この両年は天候に恵まれたため、質が良いのはまちがいないようですが、フランスのインフレとアメリカの好況が関係しているのかもしれません。この間のユーロ高も勘案すると日本円での価格は倍になったような感じです。

手に入れる難しさから言うとサン・ジョルジュとカイユが一番てす。発売後半年くらいで市場から消えます。現地ではロベール･シェビヨンのものが一番広範囲に出回っています。ロンシエールやぺリエールの畑のものは美味しいわりに値段も手ごろなので、自分でもよく買いますし、友人たちにも勧めています。

ニュイ・サン・ジョルジュのクリマについてはこちら

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