シャンボール・ミュズィ
ニーのクリマはほほ四角形の形をしています。村の中央のグローヌの谷で二分されています。北側のモレィ・サン・ドゥニに隣接する側にボンヌ・マール（Ｌｅｓ Ｂｏｎｎｅｓ−Ｍａｒｅｓ）、南側のはずれにミジィニー（ Ｌｅｓ Ｍｉｓｉｇｎｙ）と2つのグラン・クリュの畑があります。中央の谷の斜面は北向きのため村名ワインです。プレミア・クリュは2つのグラン・クリュの下の東向きの斜面にあります。
ここのテロワーの特徴はまだ十分風化していない石灰岩の割合が高いことです。小石混じりのやせた土で、わずかにミュズィニーの側に白っぽい土が見られる程度です。またマグネシュウムがほとんど含まれていません。浅い表土の下はバソニアンとバゾシアン期の石灰岩の岩盤です。
シャンボールの名称は村の中央を流れるグローヌの小川が大雨の時、村の上にあるシャンブフの谷（Ｃｏｍｂｅ ｄｅ Ｃｈａｍｂｏｅｕｆ）から激しく流れ落ちてくる様をＣａｍｐｕｓ ＥｂｕｌｌｉｅｎとかＣｈａｍｐ Ｂｏｕｉｌｌａｎｔ（沸騰する畑）と表現されたのが始まりと言われています。
フランス大革命までは畑の多くはシトー派の修道院に属していました。
（Ｔｈｅ Ｗｉｎｅｓ ｏｆ Ｂｕｒｇａｎｄｙ ｂｙ Ｃｌｉｖｅ Ｃｏａｔｅｓ）
ミュズィニーは10.86ｈａの広さで平均産出量は300ｈｌです。クリマの80％をジョージ・ドゥ・ボーグのドメーヌが占めているため、高品質で安定していますが、価格も高値安定です。それに対し、ボンヌ・マールは25の耕作者に細分化されています。おなじ一族も多く共同で醸造する場合もありますが、それでも多くのバリエーションがあり、楽しめます。
シャンボール・ミュズィニー（Ｃｈａｍｂｉｌｌｅ−Ｍｕｓｉｇｎｙ）のクリマについて
ミュズィニーのクリマの大地主であるジョージ・ドゥ・ボーグの一族はブルゴーニュで最も古くから同じドメーヌの経営を続けてきた一族です。しかし、ここのクリマのうち地元村民によって管理されている割合は30％に過ぎません。
プレミア・クリュは24あり、産出量は2，000ｈｌほどです。ミュズィニーの下にあるアムルーズ（Ｌｅｓ Ａｍｏｕｒｕｓｅｓ）はミュズィニーに匹敵すると言われるＮｏ．1のクリマです。概して北に向かいモレ・サン・ドニに近づくに従い男性的になると言われていますが、それでもミュズィニーの特徴ある優雅さは変わりません。ボンヌ・マールの下のいくつかのプレミア・クリュは多様な作り手の味の変化を楽しめます。ミュズィニー・フアンの宝探しの場所です。
村名ワインの畑は96ｈａあり、産出量は4，060ｈｌです。ほとんど赤ワインですが、わずかな量の白ワインもあります。
シャンボール・ミュズィニーのワインはブルゴーニュの中で最も繊細なワインといわれています。しかし決して力強さに欠けるということではありません。ピノ・ノワールの持つフルーティーな香りを最も強く体現している洗練されたワインです。
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