savinylesbeauneclimat

このクリマには22のプレミア・クリュで142.02ha、村名ワインで238.58haと広い畑をカバーしています。しかし村名ワインのうち150haは村の東側の平地にあります。

サビニィ・レ・ボーヌは人口1，500人の大きな集落です。レ・ボーヌのレ(lèｓ)は「そばに」の意で、南側をボーヌに接しています。このボーヌとの境をパリとマルセイユを結ぶ高速道路A6 が通っています。ちょうどリールとマルセイユの中間点に当たるそうです。村の北西に源を発するルワン川(Rohin)が集落の中を南東に向かって流れ、ボーヌを経由してソーヌ川へ合流します。ここのクリマはこのルワン川によって南北に分断されています。ローマ軍もこの谷を通って当時の重要都市であったオートュン(Autun)とラングル(Langres)へ通じる道路を作っていました。

ここのプレミア・クリュ・ジャロン(Jarrons)の一部に通称ドミノードゥ(La Dominode)という畑があります。ここのブルーノ・クレールの畑には1902年に植えられた葡萄からのワインがあります。クリープ･コートは「このワインを飲んだら「サビィニィでは良いワインができないという話は嘘だと思うようになるだろう。」と言っています。

サビニィのワインは生産量も多く比較的手に入りやすいのですが、選択を慎重にやる必要があります。不昨の年のワインは薄くこなれてない、魅力のないワインになりがちです。良いドメーヌ、ルロワ、ショパン、ブルーノ・クレールなどの良いクリマの当たり年のワインは、すばらしい香りと芳醇さを味わえるでしょう。

川の南側はモン・バトゥワ(Mont-Battois) の北東斜面に6つのプレミア・クリュがあります。その上ここの土質は、川に近い平坦な部分プーイエ(Les Pueilletes)などは湿った重い土というハンデがあります。ノエルの側のワインがエレガントであるとすればこちら側のワインはより野性味にあふれ、ストラクチャーのはっきりした強いワインです。この傾向はボーヌへ向かって下へ下がっていくに従いまろやかになりますが。

（Ｔｈｅ　Ｗｉｎｅｓ　ｏｆ　Ｂｕｒｇａｎｄｙ　ｂｙ　Ｃｌｉｖｅ　Ｃｏａｔｅｓ）