ブルーノ・クレール（Ｂｒｕｎｏ　Ｃｌａｉｒ）

2.ワイン作りついて

フルーノ・クレールは他の良い作り手と同じように弾力的に対応しています。醸造のテクニックは収穫された葡萄の状態によって調整します。まず、最良の状態で葡萄が収穫されるように、剪定を強めにし、肥料の投入は最小限にしています。収量はクリマの肥沃度に合わせて、低く抑えています。カゼティエでは35ｈｌ／ｈａと一般よりかなり低いですが、土地の痩せたクロ・サン・ジャックでは29ｈｌ／ｈａと更に低く抑えています。

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ここのワインは腰のしっかりした、エレガントでよく熟成に耐えるワインです。色はそれほど濃い方ではありませんが、力強さに欠けることはありません。若いときにはやや荒々しさを感じさせますが、洗練されたタンニンをしっかり持ち、良いブルゴーニュワインの典型です

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1.クリマとそのワインについて

ブルーノ・クレールはベルナルドの末っ子で兄は法律家で、3人の姉がいます。彼は1978年からクレール-・ダウ・ドメーヌで働きはじめましたが、その傍ら、主として借地で自身のドメーヌの形成に努め、9ｈａにまで広げていました。その1/3はフィロクセラ後の休閑地となっていた土地です。
現在彼は21ｈａの畑を管理しています。

ジョセフ・クレール（Ｊｏｓｅｐｈ　Ｃｌａｉｒ）は第一次世界大戦中にマルサネーのマルグリット・ダウ（Ｍａｔｇｕｅｒｉｔｅ　Ｄａü）と知り合い、1919年に結婚しました。3人の子供、ベルナルド（Ｂｅｒｎａｒｄ）、ノエル（Ｎｏëｌｌ）、モニック（Ｍｏｎｉｑｕｅ）を設けました。マルグリットは、姉妹とともにマルサネーの8ｈａの葡萄畑を相続しました。しかし、当時フィロクセラにより畑は荒れ果てていました。ジョセフはその植え替えを行い、クレール・ダウのドメーヌがスタートしました。

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セラーに届いた葡萄の茎の一部は除去しますが、その割合は葡萄のその時の成熟度や、樹齢に合わせて調整されます。セーニュもビンテイジにより、例えば1986年のように実施します。数日間の低温のマセレーションの後発酵させますが、温度は最高32℃までの上昇を許容します。初期のピジュアージは定期的におこないますし、キュベゾンも3週目まで行いますが、これも状況によります。

15ヶ月－21ヶ月後に壜詰めしますが、清澄化とろ過は状況により、片方だけおこなう場合もあります。例えば、1988年は濾過だけ行い、87年は清澄化だけ行いました。　

当時は土地が安かったことと、売り手も多かったため、ジョセフは購入により畑の拡大を続けました。1970年代までにマルサネーから、モレサンドニ、ジェブリ・シャンベルタン、シャンボール・ミズュニー、サビニー・ド・ボーヌに渉る40ｈａの広大なドメーヌを作り上げました。

ベルナルドは1939年から父を手伝い始め、ジェネビエーブ・バルデ（Ｇｅｎｅｖｉèｖｅ　Ｂａｒｄｅｔ）と結婚し、5人の子供を設けました。1954年にドメーヌは家族所有の社団法人の所有に付託されました。

1971年にジョセフが死に、ベルナルドが経営の後を継ぎましたが、兄弟姉妹間の争いが始まりました。利益の再投資を望むベルナルドに対し、2人の姉妹は利益の分配を要求しました。しばらくはドメーヌの評価も維持していましたが、飲んだくれのセラー・マスターのプロイの管理の悪さもあり、次第に評判を落とすようになりました。1981年に不満の鬱積したベルナルドは経営を放棄し、妹のノエルがプロイの手伝いにより肩代わりをしようとしましたが、うまく行くはずかありません。

結局、クレール・ダウのドメーヌはベルナルドが3/2を取り、ノエル、ジョセフの妻マルグリットの妹の子であるロジャー・トリンケット、モニックに4分割されることになりました。ノエルとトリンケットの持分合計29％はネゴシアンのルイス・ジャド（Ｌｏｕｉｓ　Ｊａｄｔ）に売却されました。このクレール・ダウ・ドメーヌの解体は当事の大事件でした。

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