ロバート・シェビイヨン

Les Pruliers、Les Perrieres、Les Roncieresはニュイの町の南側の高台にある畑で、よりしっかりした男性的な力強いワインです。

Les Saint-Georges、Les Cailles、Les Vaucrainsは更に南の畑で、ニュイのクリマの核心にあたる地域でする。良いニュイ・サン・ジョルジュ・ワインがどういうものかを知るのにふさわしいワインと言われています。より腰が強く、タンニンも多く、しかも深いフルーティーな香りもある素晴らしいワインです。残念ながら、なかなか手に入りませんが。

これ以外にNuits-Saint-Georgesの村名ワインと、地域ワインを販売しています。

2.ワイン作りについて

このドメーヌでは樹齢の古い株を尊重しいます。Les Vaucrainsには100年以上の樹齢の株が残っています。自然の寿命にまかせ、枯れた株だけ新しい株に植え替えています。当然新しい株からのワインは村名ワイン等に使い、クリマ・ワインには使いません。Les Saint-Georges、Les Caillesの葡萄は1920年代からのものです。古い株の葡萄を使うことにより、意識的な産出量の制限をしなくても、産出量は抑えることができ、コクのあるワインが自ずからできると信じています。

ワイン作りにおいても、現代の様々なテクニックの利用を極力少なくし、自然の成り行きに干渉しないよう努めていると言います。醗酵前のコールド・マセレーションを行わなくとも良い葡萄を使えば、深い色合いと香りが出せるし、セーニュに頼らずとも濃い葡萄液が取れると言っています。茎は75%取り除き、それだけあれば充分なタンニンが取り入れられると言っています。醗酵も極力温度管理を避け、35度に上がるまで放置しています。

熟成は18ヶ月間樽で行こないますが、新樽の使用割合は1/3から1/4で、それ以上にすると樽の影響が出すぎるとして避けています。軽く濾過をかけて壜詰めし、出荷しています。

1.クリマとそのワインについて

経営をNuits-Saint-Georgesのの地区に集中し、以下8つのPremier Cruワインを販売しています。(下図参照)それぞれのクリマの特徴を良く引き出した特色のあるワインを作り上げていると言われています。

Les BousselotsとLes Chaignotsの畑はＶｏｓｎｅの村に近いサイドの丘の上にあり、比較的素直で女性的なフルーティーか香りがするワインといわれています。どちらかと言うとボーヌ・ロマネ風のワインです。初めてこのドメーヌのワインを試すのに好適なワインでしょう。樹齢も25-30年とこのドメーヌの中では若い株が多い畑です。

ロベール・シェブィヨン(Robert Chevillon)はグージュ(Gouges)、フェブリー(Feveley)と並んでニュイ・サン・ジョルジュの3大スター・ドメーヌと言われています。小規模葡萄栽培農家としての系図は数世代遡れますが、ロベールが1968年に兵役から戻り、父モーリスの経営を手伝い始めた時には、その畑は3ｈａに過ぎませんでした。積極的な買収や、リース、生産分与契約による請負耕作などにより、現在は13ｈａにまで拡大しています。1960年代から徐々に評価を高め、1977年から本格的にドメーヌ物の販売を始め、80年代には一流の評価を確立しました。父モーリスは85年に引退し、現在は息子のデニスとベルトランが手伝っています。