２.ワイン作りについて

ジェラルド・ブードが引き継いだ時、畑はリン酸肥料過多の状態でした。土壌調査を繰り返し、除草剤を止め、すき入れを続け６０年代をかけて土壌の改良に取り組みました。彼はエバスバージ（éｖａｓｉｖａｇｅ－芽摘み）がキーと考えています。シャルドネでは収量を抑えるためにグリーン・プルーニングをしても、減らした房が膨れるだけで効果がないと言うものです。最大限の芳醇を実現するために摘み取りは極限まで遅らせます。

ドメーヌ・エティエンヌ・ソーゼ（Ｄｏｍａｉｎｅ　Ｅｔｉｅｎｎｅ　Ｓａｕｚｅｔ）

エティエンヌ・ソーゼは２０世紀のはじめから３５年にかけて、主としてプュリニィ・モンラッシュのプレミア・クリュの畑を買い集めました。１９５０年には7.5ｈａになっていました。


主として税金上の理由から３人の子供ジニーヌ（Ｊｉｎｉｅｎｅ）、ジーン・マール・ブワイヨット（Ｊｅａｎ－Ｍａｒｃ－Ｂｏｉｌｌｏｔ）、アンリ・ブワイヨット（Ｈｅｎｒｙ　Ｂｏｉｌｌｏｔ）に分割相続させることにしました。しかし、ドメーヌの一体運営を保証する法的手だてを取らなかったため、２人の息子はそれぞれ独立のドメーヌを創設し、娘のジニーヌがソーゼの名前を継ぎました。

醸造手法は比較的簡素です。圧搾空気プレスでプレスした後、１２－１８時間固形分と接触させておき、可能な限り天然のイーストだけで発酵を行わせます。澱とワインの接触を高めるバトナージュとラッキングは、ビンテイジごとのワインの体力に合わせて調整します。熟成期間を長くすると澱との接触期間が長くなり、芳醇さが増すと考えられていますが、あまり関心がありません。村名ワインは１２月に瓶詰、クリュ・ワインも２－３月には瓶詰します。新樽の割合は近年下げています。グラン・クリュで40％、プレミア・クリュで30％、村名ワインで20％以下です。

（ｆｒｏｎ　Ｈｏｍｅ　Ｐａｇｅ）

プレミア・クリュでは6つの自前のクリマに加え、ネゴシアンで購入した３つのクリマのワインを飲み比べることができ、畑による差が良く分かります。ラ・ガレンヌはきびきびとしており、ル・シャンブ・ガンはよりまろやか、ルフェールはもっとも男性的です。ル・シャンブ・カネとレ・コンベットゥは土壌のバランスが最もよく、グラン・クリュ・ワインに匹敵します。

（ｆｒｏｎ　Ｈｏｍｅ　Ｐａｇｅ）

ジェラルド・ブードは才能に恵まれたワイン・メ－カーで過去３0数年のビンテイジにおいて毎年期待を裏切らない素晴らしいワインを提供してきました。2つのグラン・クリュのうちビアンブニュ・バタード・モンラッシュはプュセルの隣の畑ですが、洗練さよりもパワーとストラクチャーに優れ、まろやかで飲みやすいワインです。バタード・モンラッシュのワインの大部分は自前の畑からですが、毎年２桶の原酒をブュリニィ・サイドの畑から購入してブレンドしています。芳醇とスケールの大きい男性的ワインです。

（ｆｒｏｎ　Ｈｏｍｅ　Ｐａｇｅ）

1.クリマとそのワインについて

2つのグラン・クリュと6つのプレミア・クリュを含む9.24ｈａの比較的規模の小さいドメーヌです。

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ジェラール・ブード（Ｇｅｒａｒｄ　Ｂｏｕｄｏｔ）はラグビーをしていだボーヌの倶楽部の会長がたジニーヌの父親であった関係で知り合い、彼女と結婚することになりました。ボーヌのワイン専門学校を卒業後１９７４年から経営を担うことになりました。これはエティエンヌの亡くなる前年でした。多くのプレミア・クリュの畑を兄弟に譲ったため、不足を補うため。1990年にネゴシアン・ビジネスをスタートさせ、葡萄や若いワインを購入し、ラインアップを補強しました。