2人の息子ジャック（Ｊａｃｋ　1980年生れ）とフランソワ（Ｆｒａｎçｏｉｓ　1988年生れ）が手伝い始めましたが、2009年にフランソワが独立し、2010年のビンテイジからは、ルイスとジャックのコンビでのワイン造りとなりました。

（ｆｒｏｎ　Ｈｏｍｅ　Ｐａｇｅ）

（“Ｔｈｅ　Ｇｒｅａｔ　Ｄｏｍａｉｎｅｓ　ｏｆ　ＢＵＲＧＡＮＤＹ”）

ドメーヌ・ルイス・カリヨン（Ｄｏｍａｉｎｅ　Ｌｏｕｉｓ　Ｃａｒｉｌｌｏｎ　ｅｔ　Ｆｉｌｓ）

1.クリマとそのワインについて

　20年前は1/3が赤ワインでしたが、毎年シャルドネへの植え替えを進め、現在は残った一部の赤ワインはバルクで卸ており、完全に白ワインのドメーヌとなっています。メルキュールもシャルドネに植え替えが終っており、一部アリゴテの白もあります。

本拠はプュリニュイのルー・ドゥレグリス（Ｒｕｅ　ｄｅ　ｌ‘Ｅｇｌｉｓｅ）にありますが、この村の地下水位が高いため、地下にセラーを掘ることができません。15世紀の古い建物の階上に設けられています。外見は古めかしいですが、設備は最新の技術が駆使されています。水位が高いため、畑の湿度が高く、オイデュウムのような黴病の対策が栽培上の最大の関心事です。

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このドメーヌはプュリニュイ・モンラッシュのトップランクに数えられるドメーヌです。祖先は1632年のカリョン・ユテイクュルチュール（Ｃａｒｉｌｌｏｎ　Ｕｔｉｃｕｌｔｕｒｅ）まで遡れるとして、ラベルに使用していますが、さらに古く1520年にジーン・カリヨンが葡萄を栽培していたという記録もあります。現在の当主ルイスは1932年生まれで60年代に父ロバートから経営を引き継ぎました。

醸造のやり方は伝統的です。90年代にはステンレスタンクも使いましたが、今はすべて木の醸造桶を使っています。新しい樽は白ワインをドライにしすぎるとして、新樽の割合は15-20％に抑えています。15ｹ月後の2回目の冬は軽く澱を除去した後、細かな澱と一緒に桶でマロラクテイック発酵をさせます。これによりワインに深みが出ると言っています。

自身のワインの特徴は強い剪定とラッキングの回数を極力減らすことにあると言っています。その結果、シャルドネの複雑なエキスを純粋に抽出したワインになっていると。

主力の畑はプュリニュイにあるグラン・クリュとプレミア。クリュのクリマです。トップは0.12ｈａのグラン・クリュのクリマ、ビヤンブニュ・バタード・モンラッシュです。力強さと芳醇を兼ね備えた長持ちのするワインです。

（ｆｒｏｎ　Ｈｏｍｅ　Ｐａｇｅ）

2ワイン作りについて

　集落に近い平らな畑は地下水位が高いため、ミルデューやオイデュウムのような病気に強い苗木のクローンを選び、強めの剪定をして通気性を高めています。丘の上の方の乾燥した畑ではルート・ストックを変えています。収穫のタイミングは遅くなり過ぎないように注意しています。通常の年のベンダンジュ・タルディーブ（ｖｅｎｄａｎｇｅ　ｔａｒｄｉｖｅ　公式の摘み取り開始日）には収穫が終わっていると言っています。

プュリニュイにある4つのプレミア。クリュのクリマはいずれもムルソーにツー近いサイドにあり、シャンプ・カネがそのなかでは最も女性的でエレガントなワインです。ペリエ―ルは石混じりの土質からその対極にある濃厚で力強いワインです。レ・ルフェールはそのすぐ近くですが、ミネラル質で小気味の良い香りがします。