（“The Wine of Burgundy” ｂｙ Clive Coates）
サン・ロマン（Ｓａｉｎｔ-Ｒｏｍａｉｎ）のクリマについて
観光的にはこの村はワインよりも樽造りで有名です。フランソワ・フレール（Ｆｒａｎcｏｉｓ Ｆｒeｒｅ）はＤＲＣをはじめとしたブルゴーニュの一流のドメーヌや、カルホルニアやボルドーの作り手に樽を提供しています。道沿いの工場の構内に乾燥のために積み上げられた材料の山を見ることができます。
ポマールでＲＮ74と分岐したＲＮ73は丘の中腹をボルネイ、モンテリィの畑の真ん中を抜け、オセイ・ドュレッセへ向かいます。そこで三叉路を右へ登っていくとサン・ロマンの集落に到ります。ここには名前から想像できるようにローマ人の砦の跡が残っています。
（“Buｒgundy” Ｐatrick Matthews）
赤ワインは見るべきものはありませんが、暖かすぎてムルソーやボーヌのワインが、糖分が高くなりすぎ、渋みがなく、しまらないワインになるような年には、白ワインは良い代替策になります。きびきびした、さわやかさが取りえです。
ここには、ルロワの個人的なドメーヌ、ドーブネイ（ｄ‘Ａｕｖｅｎａｙ）がありますが、サン・ロマンのワインを扱っているか定かでありません。またアラン・グラ（Ａｌａｉｎ Ｇｒａｓ）のドメーヌがありますが、彼のワインとしてはオセイ・ドレッスの赤ワインのほうが著名です。私も飲んだことがありますが、値段の割りになかなかのものでした。
1947年にコート・ド・ボーヌのＡＯＣステイタスを獲得しましたが、プレミアムクリュはなく、村名ワインの畑だけです。
標高が400ｍあり、地理的にも気候的にもオート・コートに属しますので、寒冷で葡萄の成熟が遅れます。不作の年には、水っぽい青臭いワインとなります。
