シャニュイ(Chagny)からコート・ド・シャロネーズに入ります。ソーヌ・グラーベンの低地に向かって西側からの斜面(Horst de Mont St.Vincent)が続くのは、コート・ド・ボーヌと同じですが、断層の方向がやや東にずれているため、西からの寒気が入りやすいことと、標高がボーヌよりもやや高いことから、葡萄の成熟が多少遅くなります。

リューリィの地質はモンラッシュの延長線にあります。生産の約65%は白ワインです。一般的に白ワインが赤ワインよりも良質と考えられています。良い白ワインはさっぱりしていて薫り高く、よく熟していても、軽快と言われています。

プレミア・クリュの畑は北のブーゼロン地区に２つ、クロ・サンジャック(Clos Saint-Jack)とクロ・デュ・シェーヌ(Clos du Chaigne)があります。リューリイ地区のその他の多くのプレミア・クリュは丘の上部にあり、麓の沖積土の多い部分はコンミューン・ワインの畑になっています。

このワインの生産はローマ時代にさかのぼれますが、１８世紀末には600ヘクタールの葡萄畑がありました。1822年にこの地でブルゴーニュ地区で初めての発泡酒、クレマン・ドゥ・ブルゴーニュが開発されました。今日でも推定450万本の発泡酒に対し、スティル・ワインは200万本の割合です。

有力な作り手としては、Domaine Michel Bridy,Domaine Vincent Dureuil-Janthisl,Domaine de Chevremont(Henri and Paul Jacquesan)などです。

最初のAOCクリマはリューリイですが、その一番北の部分に、アリゴテ種の葡萄からだけ作った白ワイン専門のブーゼロンのAOCがあります。ここのアリゴテ・ワインは他の地域のものよりも芳醇で、スバイシーと言われ、好む人がいます。この地域のドメーヌはいずれもピノ・ノワールとシャルドネも栽培していますが、アリゴテ以外はリューリィの名前で出荷します。この地域のもっとも有名なドメーヌはA&P de Villaineです。ボーヌ・ロマネのR.O.C.の経営者であるAubert Villaineと夫人のPamelaの本拠地です。

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