このクリマからコート・ド・ボーヌが始まります。

クリマの南にはコルトンの山が迫っています。コルトンの山の北東斜面にあるコルトンのグラン・クリュ22.43haとコルトン・シャルマーニのグラン・クリュ6.05haがこの村の領域に属します。

北側にはコンブラッシェン、コングルワンの山地があり、ラドワと隣接するセリニュイの村はその中間のくぼ地にあります。

村の中心を南東から北西にマニュイ・レ・ビールへ向かう道が登って行きます。この道が地質的にコート・ド・ニュイとコート・ド・ボーヌを分ける実質的な境界線です。

良いワインの作り手が多いですが、プリンス・フローラン・ド・メロード(Prince Florent de Mérode)が最良でしょう。当主の夫人はボルドーのシャトー・ユケムのサリュース一族の出です。

ここのワインのラベルはラドゥワ・コート・ド・ボーヌ(Ladoix-Côte de Beaune)とあります。村名だけでは自信がないのか、他にラドゥアがあるわけではないのですが。この土地の人々の人柄を表していて、誠実で、手抜きのない良いワインを産します。有名ワインにしか関心のない人には向きませんが、質の割りに値段も手ごろです。

レ・バス・ムロット(Les Basses-Mourottes)、ル・ブア・ルソ(Les Bois-Rousst)、レ・グレション(Les Grechons)、レ・オート・ムロット(Les、Hautes-Mourottes)、レ・ジョユーズ(Les Joyeuses)、アミ・ナジェ(En Naget)、ル・ロニュエ(Le Rogne)はコルトンの山の麓の北から東斜面にあります、標高の高い部分は白ワイン専門となります。軽く柔らかなワインで、さくらんぼやスグリの香がします。

レ・ブュイ(les Buis)、ル・クルゥ・ドルジュ(Le Clou D’orge)、ラ・コルベー(La Covées)の3つはコンブラッシェン山地の南斜面にあり、地質的にはニュイのつながりがあります。色の濃いしっかりしたワインですが、やや優雅さに欠けます。

行政上の境界線は地図で明らかなように、それよりも数100m北にあります。道の北側はコート・ド・ニュイの固いコンブラッシェンのオックスホーデイアン石灰岩ですが、南はより新しい泥岩質のバソニアン石灰岩に変わります。

11のプレミアムクリュがありますが、大きく2つの地域に分けられます。