葡萄の品種

その他の品種としてガメイとアリゴテがあります。

ガメイはコート・ドール南部が原産と考えられ、19世紀末まではブルゴーニュ各地で栽培されていましたが、今は低地の沖積層の畑に一部見られ程度です。むしろボージョレイ地区が、栽培の中心で、ボージョレー・ヌーボーの原料となっています。

アリゴテはオート・コート地区が栽培の中心で、単独で白ワインをつくることもありますが、大部分はキールの原料となっています。

AOC法（原産地名称統制法）上のワインは、赤ワインはピノ・ノワール、白ワインはシャルドネー単一品種によって作られることになっています。

ピノ・ノワールはブルゴーニュが原産地で、寒冷な気候と石灰石を多く含む地層を好みタスマニア、オレゴン、カリホルニアのソノマ及びサンタバーバラ周辺など世界各地で栽培を試みられていますが、原産地に匹敵するワインはできていません。

シャルドネも故郷を同じくしますが、適応力がピノよりも高く、フランス南西部を除き、フランス国内各地、オーストラリア、カリホルニア等でも盛んに栽培されています。ピノよりも寒冷に強く、やや重い沖積性の土質を好みます。

ピノ・ノワールとシャルドネだけを使ったＡＯＣワインの場合は、ラベル上に葡萄の品種は当然のこととして、表示がありません。アリゴテから作ったワインはその旨の表示があります。

コート・ドール地区でははガメイ2／3、ピノ・ノワール1/3の割合でブレンドした、パセ・トゥ・グラン(BourgognePassetout-grains)が地域ワインとして商品化されています。

この下のランクにあるワインとして、Bourgogne Grand Ordinaire あるいはBourgogne Ordinaireというワインがあるそうです。めったにお目にかかれないそうですが、赤はガメイ、白はアリゴテ他のワインのブレンドのようです。フランス国内のスーパー等で扱っているそうですが、飲んでみる価値はないと言われていますので、試したことはありません。